前回、「花粉症と歯の痛み」について、つづったばかりですが・・・・
タイムリーな話題ですが、こんな患者さんがいらっしゃいました
「アレルギー性鼻炎」と問診票にあります
よく「アレルギー性鼻炎」と「花粉症」という二つの言葉が使われていますが、この二つはどう違うものなのか?
アレルギーは、原因となる物質(アレルゲン)によって起こりますが、ハウスダスト(ダニの糞など)が原因で、一年中、症状のあるものを「通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダスト、カビ、ペットの毛など、花粉症以外の物質が原因)」と呼びます。花粉が原因で、ある季節にだけ症状を起こすものを「季節性アレルギー性鼻炎」または「花粉症(花粉が原因)」と呼ぶそうです。
基本は「アレルギー性鼻炎」ですね。
今回の方は、「花粉症」ではないそうです・・・・・自己申告ですが(00)/
耳鼻科の先生に「蓄膿症」ぎみでもあると言われたそうです。
現在の症状は、「奥歯が時々痛む」「歯ぐきがうずく」です
前にも書いたように、蓄膿症に伴って起きる症状の1つに「歯の痛み」があります。「花粉症」や「アレルギー性鼻炎」も同じです。
また、逆に蓄膿症が原因の「歯の痛み」ではなく、口の中になんらかのトラブルを抱えていることで病気が発症している場合もあります。
歯痛を予防する場合は、口の中のケアに万全を期す必要がありますが、口内のケアでは菌の増殖を防ぐことが大切となります。
歯磨きをきちんと行って、口の中を清潔に保つことに重点を置きますが、現状で口内になんらかの問題が生じている場合は、適切な判断のもと、病院に行って原因を探り、治療を受ける必要があります。
実際、この方は、レントゲン検査や視診などでは虫歯はありませんでした。
「アレルギー性鼻炎」によって、鼻づまりが起こりやすく、どうしても「口呼吸」になってしまうそうです。寝ているときは特に・・・・・
そう!この「口呼吸」の影響が大きいようでした。
歯磨きの状態もそんなに悪くないのに(あまり汚れていない)
歯ぐき全体(特に上の前歯付近)が赤く炎症を起こしています。
口呼吸により歯ぐきが乾燥し、炎症を起こしていたようです
「歯肉炎」でした
(このとき、まだ歯ぐきが下がるなど重度の歯周病にはなっていなかったので幸いです。)
奥歯の痛みは、やはり「アレルギー性鼻炎」による鼻づまりから来るものでした。
この方には、歯肉炎が治まるまでは、お薬などで対応のため通院していただき、歯磨きは引き続き丁寧に行っていただくように指示しました。
そして、耳鼻科にも通院を強くすすめました。
病気の予防というのは、なにか危険性がある原因や要因をなくしていく、または減らしていくことだと思いますが、すでにいくつかのかの異常がありますと、考えられる要因が多くなってしまい、病気の要因を絞り込むのが難しくなってしまいます。
鼻と口のどちらの原因が隠れているのかによって、診てもらう病院の診療科も違ってくるため、注意しなければいけません。
こういったことから、もしもたいしたことがないと感じる症状でも、できるだけ早く対処することが望ましく、歯の痛み、歯ぐきの病気や鼻炎だけでなくすべての病気に共通していますが、早期の発見と治療が何よりも大切だと思います。
やはり予防として効果的なのは定期検診です!適切な予防方法の指示を受けることができます。
村田歯科医院/村田歯科 横浜矯正歯科センター スタッフ
日付: 2013年3月6日 カテゴリ:鼻の病気(鼻づまり・花粉症など), 噛み合わせ・顎関節症, 矯正歯科(歯並び・症状・治療法など), 歯周病(症状・治療など) and tagged 歯肉炎, 口呼吸, アレルギー性鼻炎